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中朝、特使派遣で応酬、「核開発停止を」、「制裁緩和が先」、経済苦境、正恩氏に焦り

中国が北朝鮮に17日からの特使派遣を打診した際、北朝鮮経済制裁の緩和を狙って様々な揺さぶりをかけていた舞台裏が明らかになったようです。

中朝外交筋らが明らかにした。要求に応じない中国に北朝鮮は反発し、特使の政治的地位が低いことなどを理由に金正恩(キム・ジョンウン)委員長との会談を確約しなかった。中朝関係の長年のもたれ合いは限界に近づいている。
 「特使を受け入れれば制裁緩和に応じるか」。中国が共産党大会後の特使派遣を打診すると、北朝鮮は強気の要求をぶつけてきた。米国に同調して核放棄を求める中国への強い反発。強硬姿勢の背景には、制裁で経済の苦しさが増し、早期に打開策を見つけたい北朝鮮の焦りが透ける。
 中朝を往来する関係筋によると、平壌市内のガソリン価格は春先から上昇、10月に従来の2倍の水準に達した。北朝鮮が政府備蓄を増やし市中に出回る石油製品が減った。9月の国連決議による制裁が本格的に効けば北朝鮮への石油輸出は計算上約3割減り、締め付けはさらに強まる。
平壌市内に木炭車
 一般市民にはガソリンの使用規制がかかり、地下鉄や徒歩での移動が増えた。平壌市内で「木炭車」を見かけることも多くなったという。
 影響は制裁対象外の貿易にも広がる。中国が9月から北朝鮮との合弁企業の閉鎖を命じ、北朝鮮産商品の販路が急減した。最近、北京市内の小売店を営業で訪れた北朝鮮の貿易商に、店主が「新たな契約はとれたか」と尋ねると、静かに首を振ったという。
 だが中国は北朝鮮が求める制裁緩和などのめるはずがない。習近平(シー・ジンピン)総書記(国家主席はトランプ米大統領と9日に会談した際、「制裁効果が出るには時間がかかる」と様子を見るようなだめたばかり。中国は北朝鮮に「『2つの暫停』が最も合理的だ」と強調した。北朝鮮が核開発を停止すると同時に米国も軍事演習を中断し、対話の環境を整えるという従来の主張だ。
 実利にこだわる北朝鮮は揺さぶりを続けた。「今回の特使は地位が低すぎる」。中国が過去2回の党大会後に送った特使は党トップ25の政治局委員で、金委員長ら最高指導者と会談した。今回の宋濤・党中央対外連絡部長は閣僚級だが、格下の中央委員。北朝鮮側は宋氏の対応相手は外交統括の李洙〓(リ・スヨン副委員長だと繰り返した。
 2006年、
北朝鮮が最初の核実験をした直後
当時は核開発停止と引き換えにエネルギー支援を受けられるとの期待を北朝鮮が抱いた。
中国の体面に傷
 ぎくしゃくする中朝だが、互いに相手を見限れない理由も残る。朝鮮半島の混乱は国境を接する中国に跳ね返るため、中国は北朝鮮が壊滅しないよう、前年水準を超えない範囲で石油供給を続ける。
北朝鮮も体制存続には中国の支援が不可欠だ。外交筋は北朝鮮の石油備蓄量は約100万トン、年間消費量は70万トン前後とみる。中国が石油供給を止めれば1、2年で尽きる。
ロシアから代替輸入する手もあるが、中国の研究者は「中国は一部を無償支援しているが、ロシアは全て有償だ」と、その限界を指摘する。
 中国の特使派遣が不調に終わったとみた米国は北朝鮮をテロ支援国家に再指定し、独自の追加制裁を決めた。中国もさらなる圧力強化に動くとみられる。ここ2カ月、北朝鮮はミサイル発射や核実験を控えている。追い詰められ対話に傾くか、改めて挑発を繰り返すか。北京の外交筋の間では「米国は1年以内に軍事的手段をとる可能性が高い」との悲観論が増えている。
(北京=永井央紀)

北朝鮮問題ですが、中国との関係が一番の重点なんですね。

出典:2017/11/25 日本経済新聞