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鉄鋼、生産過剰、優遇政策を自粛

鉄鋼の生産が過剰になってるようで国単位で制御するようです!特に過剰生産が課題な中国が制御していけるのかが今後の注目点です!

 世界的な鉄鋼の過剰生産の問題に対し、日米欧や中国、ブラジルなど主要生産国が対応で足並みをそろえる。30日の閣僚級会合で、各国で生産状況を定期報告をしたり、関係業界への国内の優遇措置を自粛したりするよう申し合わせる。過剰生産への批判を受けてきた中国に一層の取り組みを求めるのが狙いだ。中国も協調を重視して合意する見通しだが、実効性は不透明感が漂う。
 30日の閣僚級会合はベルリンで開く「鉄鋼グローバル・フォーラム」。経済協力開発機構OECD)加盟国のほか、インドや南アフリカ、アルゼンチンなど全33カ国・地域が参加する。
 合意では、参加各国が生産体制について実態を把握し、国際社会に対して透明性を確保する。各国政府が自国の鉄鋼メーカーの生産能力や生産状況を正確に把握し、年に2~4回開示することを義務付ける。過剰生産が明らかな企業には政府が是正策をとっているかも確認する。
 優遇措置の自粛を巡っては、補助金などの優遇策で市況悪化で淘汰されてもいい業者が生き残って生産過剰を招く事態を防ぐ狙いがある。次回は2018年3月に事務レベル会合を開き、合意内容の進捗を確認する。
 いずれの合意事項もこれまでの中国の取り組みが念頭にある。地方政府を中心に補助金を通じて赤字を補〓したり、国有大手銀行に業者への融資継続を求めたり、社債発行時に政府保証をつけて資金を集めやすくしたりしてきた。
 OECDによると、世界全体の16年の粗鋼生産能力は23億8070万トンと10年間で6割増えた。特に中国は2・4倍に増強し16年で11億6460万トンと半分を占める。一方で世界の消費量は16億1700万トンと、生産能力の約3分の2にとどまっている。
 中国は成長鈍化により国内消費量は13年をピークに減少。余った製品が大量に輸出されて需給が緩み、16年の中国からの平均輸出価格は1トンあたり556ドルと11年の同1100ドルから5年間でほぼ半額になった。
 国際的な指摘を受け、中国政府も既に対応を進めている。中国国務院(政府)は20年までに1億~1・5億トンの鉄鋼の生産能力を削減する方針。すでに1億トン超を廃棄したもようだ。鋼材市況をかく乱してきた違法で粗悪な「地条鋼」の生産設備も今夏までに大半を廃棄したとされ、輸出価格は上昇傾向にある。中国が合意に反対しないのは、これらの取り組みを国際社会にアピールする思惑があるとみられる
 日米欧は今回の閣僚会合で中国に取り組みの強化を促す狙いがある。ただ、今回の合意には強制力はなく、表現ぶりも抽象的なものになる見通しで、どこまで実効性があるかは見通せない。



出典:2017/11/30 日本経済新聞