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ゴールドマン仕切る→東芝6000億円増資

 東芝→6,000億円の投資をGS(ゴールドマンサックス)へ
GSが各ファインドに集う
・この投資は割安!400円の価値があると思うので300円で投資できるのは安い!
・物言う株主増えるよ!→東芝「ま、しょうがないか」
というお話。

    東芝による6000億円の増資が動き出す。資金調達の実務を担う主幹事には米投資銀行大手、ゴールドマン・サックスが選ばれた。ゴールドマンは発行する株式全てを海外のファンド60社に割り当てる異例の手法を提案。200億円弱の手数料を得る。今回は苦杯をなめた野村証券を含め、株式引き受けを巡る内外の競争は激しさを増す。
 増資の払い込みは12月5日。東芝株は29日終値で285円と、今回の第三者割当増資での1株当たり発行価格(262円80銭)を上回る。
 増資決定まで東芝は追い込まれていた。半導体モリー事業の売却を2018年3月末までに終えなければ債務超過上場廃止に陥る。短期で確実に6000億円以上を調達する必要があった。
 増資案件に先立ち、ゴールドマンは半導体モリー事業の売却で東芝を支えていた。間髪をいれず9月下旬からは、資金調達の方策を探るため東京やニューヨークの担当者が動き始める。海外投資家に割り当てれば、資本の押し上げ効果が明確な普通株での調達が可能との結論を得た
 国内外の証券会社も東芝に提案を持ち込んだがどれも決め手を欠いた。新株を買える権利を株主に割り当てる「ライツ・イシュー」などの手法では確実に資金調達できるか不安が残る。国内投資家を対象にした資金調達も手続きに時間がかかるなどの難点があった。
 米ウォール街では投資銀とヘッジファンドの距離が極めて近い。ゴールドマンは投資の決断が早い有力ファンドに水面下で接触し、東芝株の需要を探る。多くのファンドから「東芝の適正株価は400円超」との感触を得た。当時の株価は300円前後だったが、ファンドの目線はもっと高かった。
 「これなら確実にいけます」。提案するゴールドマンに、東芝では米サード・ポイントのような「物言う株主」が加わることへの警戒が社外取締役らの間で浮上した。だが6000億円の調達が不可欠な東芝にえり好みの余地はない。綱川智社長自らが「これしかない」と周囲を説き伏せた。
 東芝の主幹事を長年務めた野村証券は今回、財務アドバイザーに名を連ねた。だが資金調達の枠組みを取り仕切ったのはゴールドマンだったとの見方でほぼ一致する。2社が得る手数料には大きな開きがあるようだ。
 正式な統計はないがゴールドマンの手数料は、金融機関が株式の引き受けで得る手数料としては1998年にNTTドコモが新規上場して以来の規模とみられる。
 「よくやった」――。東芝が増資を発表した19日夜。ゴールドマンの担当者は東京・六本木の焼肉店で祝杯をあげた。
 増資で東芝は米サード・ポイントや米エリオット・マネジメントなどうるさ型のファンドを株主に迎える。同業からは「最善といえるのか」(外資系証券)との声もある。だが国内証券幹部は「東芝は生死を分ける瀬戸際にいた。切迫感を正しくくみ取り素早く動いたのはゴールドマンだった」と負けを認める。
 海外勢に多額の資金を割り当てる豪腕ぶりは、世界中の投資家と接点を持つゴールドマンだからこそ可能だった。今回の増資は、海外を舞台にした資金調達での国内外の金融機関の彼我の差を浮き彫りにした。
 17年の日本での株式引き受けやM&A(合併・買収)の助言ランキングでゴールドマンと野村は首位を争う。国内では圧倒的な存在感を占める野村が「このまま黙ってはいない」との見立ては多い。2社を軸に案件の獲得競争は熱を帯びる。




出典:2017/11/30 日本経済新聞