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イスラム中傷動画を転載、トランプ氏、英が非難、外交問題に。

トランプ氏は常に一挙手一投足がとても注目されています。イスラムのよろしくない動画をリツイートしたことが、英国・イスラムで問題視されました 。

トランプ米大統領は29日、反移民を掲げる英国の極右団体幹部がツイッターに投稿したイスラム教徒を中傷する動画をリツイート(転載)した。
移民受け入れを主張する野党・民主党を批判する意図があったとみられるが、英官邸が「(転載は)間違っている」と異例の非難をするなど、外交問題に発展している。
 元の動画を投稿したのは、英極右団体「ブリテン・ファースト(英国が第一)」の副リーダーであるジェーダ・フランセン氏。同氏は北アイルランドの集会での演説が中傷・侮辱的だったとして逮捕されたばかり。
 トランプ氏が転載したのは、
イスラム移民とされる男性がつえをついた若者を暴行する動画や、
イスラム教徒とされる男性が聖母マリア像を破壊する動画、
イスラム過激派とされる集団が少年を屋根から突き落とす動画
の3つ。イスラム教徒は乱暴だとの印象を与え、反移民政策を正当化したかったとみられる。
 欧米メディアによると、動画中の男性の1人は実際にはイスラム教徒ではないなど、出所や真偽は不確かだという。サンダース米大統領報道官は29日「動画が本物であろうとなかろうと(移民の)脅威は本物だ」と記者団に主張した。
 英国内ではトランプ氏への反発が広がっている。メイ英首相の報道官は29日「ブリテンファーストは憎しみに満ちた表現により社会の分断を図る団体だ」と話した。2016年、極右思想に感化された人物に殺害された英労働党のコックス議員の夫は「憎しみを広げる代償は大きく、トランプ氏は自らを恥ずべきだ」と発言。イスラム教徒のカーン・ロンドン市長もトランプ氏を厳しく批判した。
 一方、トランプ米大統領は29日、ツイッターで「テリーザ(英メイ首相のファーストネーム)、私ではなく、英国内で進行中の破壊的なイスラム過激派のテロに集中しなさい」と投稿した。




出典:2017/11/30 日本経済新聞