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ディズニーが社運を賭ける「自前」ストリーミングの勝算

ディズニーが2019年に開設するストリーミングサービスの内容が一部明らかになった。開始時のコンテンツ量はネットフリックスに比べるとはるかに少ないが、価格もネットフリックスより大幅に安くなるという。

 

この数年、ディズニーとストリーミングサービス、とりわけネットフリックスとの関係は大きな話題を呼んできた。昨年5月、ディズニーとネットフリックスは2012年から続く長い交渉の末、劇場公開後のディズニー製作映画をネットフリックスが独占配信する契約を発表。ディズニー製作映画には、「美女と野獣」や「アナと雪の女王」といったウォルト・ディズニーブランドの作品のほか、傘下のピクサー、マーベル、ルーカスフィルムの作品も含まれるため、このニュースはネットフリックス会員を大いに沸かせた。

 

しかし今年の8月、ディズニーはその契約を2018年末で終了し、2019年以降は自社のストリーミングサービスで配信することを宣言。ネットフリックスはマーベル作品(「アベンジャーズ」「マイティ・ソー」シリーズなど)とルーカスフィルム作品(「スター・ウォーズ」シリーズ)の配信権だけは保持できるように交渉を続けたものの、ディズニーは全作品をネットフリックスから引き上げる決定を下した。

 

この決定が視聴者を落胆させたことは言うまでもない。近年、映画会社やテレビ局が自前のストリーミングサービスを立ち上げる試みが相次いでいるが、視聴者にとっては、一箇所のプラットフォームで各社の作品を見られる方が便利だ。

 

このような状況でディズニーはいかにして会員を獲得するつもりなのか? 11月上旬、ディズニーCEOボブ・アイガーは投資家向けの収支報告を行い、同社のストリーミングサービスに関するプランを一部開示した。

 

アイガーによると、ストリーミングサービスではディズニー製作映画の他に、オリジナルコンテンツも配信する。ディズニーは特にドラマシリーズに力を入れており、既にマーベルのキャラクターが登場する作品や、「スター・ウォーズ」、「モンスターズ・インク」、「ハイスクール・ミュージカル」の関連作品を製作中だという。

 

アイガーはまた、「我々の目標は開始時にできるだけ多くの会員を集めることだ」と語り、ネットフリックスやフールーなどに比べてはるかに安い月額料金を設定していると明かした。ただしコンテンツが増えるに従い、値上げする可能性はある。

 

CBSも「自前ストリーミング」成功の兆し

近年の傾向を見る限り、視聴者はコンテンツの充実度に見合う値上がりには肯定的だ。2011年、ネットフリックスはDVD宅配レンタルとオンライン配信の両方を利用できる月額10ドルのプランを廃止し、DVDレンタルと配信をそれぞれ8ドルのプランに分割した。この方向転換は両方を利用する層にとって60%の価格上昇を意味し、約80万人が退会した。 しかし今年、最も会員数の多いHDプランが9.99ドルから10.99に値上がりした際は客離れは起きていない。視聴者の多くは、1月あたり1ドルの上昇はネットフリックスのオリジナル作品の豊富さに見合うと判断したのではないだろうか。

 

ディズニーと同様の方法がうまくいった前例がもう一つある。米最大の放送局CBSが運営するストリーミングサービス「CBS All Access」だ。CBSが高予算をかけて製作したドラマ「スター・トレックディスカバリー」をCBS All Accessでのみ配信(初回のみテレビでも放送)すると発表した時、多くの人々は同社の戦略に懐疑的な見方を示した。

 

しかし実際には、ドラマをきっかけにCBS All Accessの加入者数が急増し、現在も順調に伸び続けている。週に1話ずつ配信される「スター・トレックディスカバリー」は、ファーストシーズンが完了する前にセカンドシーズンの製作が決定した。(編集部註:「スター・トレックディスカバリー」は米国とカナダ以外ではネットフリックスが独占配信中)

 

ディズニーが所有するコンテンツの数は、ネットフリックスと比べると少ないが、CBSよりは多い。同社はまた、世界で最も多くのファンを持つエンタテインメント企業だ。価格と内容のバランスさえ見誤らなければ、ディズニーのストリーミングサービスは成功するだろう。

 

 

【参考】

BLOGOS  17.11.26

http://blogos.com/article/261356/