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ネット小口出資 町おこしを応援、廃校再生や文化保護利回りより社会貢献

特定のプロジェクトのために個人がインターネットを通じて小口のお金を出資するクラウドファンディング(CF)が成長しています。
出資の形態も多様化し、利回りなどの見返りを求めない手法が地方活性化に一役買い始めたとのことです。お金を出す個人が求めるのは「応援してよかった」という充実感だといいます。新しい地方支援の形に注目が集まります。

 12日、広島県三原市にある旧和木小学校の校庭に家族連れなど330人が集まった。児童数の減少で2013年に廃校になった校舎が地域住民の交流拠点に生まれ変わり、完成披露式が開かれたのだ。
 広島県は過疎化が進む中山間地再生の一環として、廃校となった小学校や保育園をリノベーションした。監修は建築家の隈研吾氏。リノベーションに要した費用はCFで集めた。5000円寄付すると、げた箱に支援者の名前が入る特典を付けたところ、募集金額3千万円に対して3840万円集まった。
 「子どもの代まで地域再生が続いてほしい」。同市に住む池上智樹さん(44)は息子(4)の名前が入ったげた箱を見て感慨深げだ。10万円を寄付した同県廿日市市の居藤節子さん(53)は「フェイスブックで廃校再生を知って感動した」と話す。
 この日の参加者は地元住民が多かったが、集まったお金の4割弱は県外の出資者からだ。高垣広徳・同県副知事は「交流サイト(SNS)を使って里山再生のストーリーを発信できたことが大きい」と満足げだ。
 国内CF市場は急成長している。矢野経済研究所によると、17年度は前年度比46%増の1090億円の見込み。今のところ高い利回りを提示して出資を募る「貸付型」が9割を占めるが、市場拡大とともに新しいタイプも登場している。広島県が使ったのは「寄付型」という仕組み。貸付型と異なり、出資者に金銭の見返りはない。
 茨城県の会社員の男性(54)はこれまでに、ミュージシャンの卵の音楽活動や外国の子どもの日本語教育などを支援するため、計200万円を投じた。「団体への寄付と違って応援したい人やプロジェクトに直接お金が届くので、役に立てたという充実感がある」と話す。
 CFは気軽で手軽な支援を可能にした。支援者は運営会社のウェブサイトに掲載されたプロジェクトをキーワードやカテゴリーで検索し、関心があるものを選ぶ。大手のREADYFOR(東京・文京)は常時約200~300件のプロジェクトを扱い、11年以降約52億円を集めた。
 後継者不足に悩む地場産業にも個人マネーが浸透し始めている。伝統的な着物生地の染色に使う「伊勢型紙」の産地、三重県鈴鹿市。若手職人の木村淳史さん(27)は今年3月、古民家を後継者育成の道場に改装する資金をCFで募り、当初目標を上回る290万円を集めた。
 木村さんはいま、県内外から訪れる生徒に道場で型紙作製を指導する。伊勢形紙協同組合の林庸生理事長は「デザイナーやクリエーター、職人の卵などが集まり始めた」と効果を実感している。
 「CFは打ち上げ花火にすぎない」と指摘する声もある。金を集めて終わりなのではなく、事業を成長させていく成功事例が出なければ一過性のブームで終わってしまうかもしれない。木村さんは「若手の職人を増やして伊勢型紙の商品力を高めていきたい」と意気込んでいる。
 CFによる資金調達は必ずしも成功するわけではない。運営会社はストーリーを練り、お金の出し手の心をつかむためのアピール方法を助言するが、出資を募っても目標金額に達しないプロジェクトも3割以上あるという。成否のカギは何か。
 大分県別府市は観光客の増加を目指し16年11月、遊園地で温泉を楽しむPR動画を「ユーチューブ」で公開。「おもしろい」「最高のアイデア」とまたたく間に拡散し、わずか3日間で再生回数が100万回を超えた。
 CFなどで集まったお金は約8千万円。7月に3日間限定で、動画の世界を再現した「湯~園地」を開園し、支援者は温泉を活用したアトラクションを楽しんだ。
 SNS全盛の時代。共感を得られるストーリーを発信できるかどうかも、成否を左右するポイントかもしれない。

☆個人が利益を得ることを目標としているより、地域の町おこしや、学校や伝統工芸のために自らのお金を寄付するという感覚で投資するということはとても良いですよね。
寄付している感覚で投資できる♪
自分も是非行って見たいと思います。

出典:2017/11/25 日本経済新聞