産油国「減産９カ月延長」

石油輸出の減産は9ヶ月延期するそうです。

　石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）と主な非加盟の産油国は２９日、ウィーンのＯＰＥＣ本部で減産監視委員会の閣僚会合を開き、２０１８年３月を期限としている協調減産の９カ月延長を提案した。延長にはサウジアラビアやロシアなど主要産油国が賛同している。３０日のＯＰＥＣ総会と非加盟国を招く会合で、１８年末への延長を決める見通しだ。
　ＯＰＥＣとロシアなどは原油価格を下支えするため、１月から日量１８０万バレル程度の協調減産を進めてきた。油価の国際指標である北海ブレント原油先物は今秋、約２年ぶりに１バレル６０ドル台へ浮上。閣僚会合では減産の効果を確認し、継続の必要性で大筋合意した。
　ロシアのノワク・エネルギー相は会合後、記者団に「市場の需給はまだ均衡しておらず４月以降も連帯が必要だ」と語った。延長期間を巡る議論が進められ、１８年末までとする方向で大きな異論は出ていないもようだ。
　産油国にとっては、減産による原油相場の下支えが財政改善につながる半面、ライバルである米国のシェール企業の台頭を許すもろ刃の剣でもある。ロイター通信によると、ロシアは原油価格が高騰した場合には１８年６月に減産措置を再検討することを提案した。相場の動向次第で減産期間を見直すなどの条件が盛り込まれる可能性がある。

出典：2017/11/30 日本経済新聞