「日生ロボ美 趣味…みなさんのお手伝い 特技…タイピング・入力作業」。
日本生命保険の職員紹介冊子には一風変わった同僚が載っています。
ロボ美はロボットのようにデータ入力などを自動処理するソフト。
能力は25人分だそうです!
「私たちの仕事はどうなるんだろう」。日生の事務センターで働く西村あずささんは2014年にロボ美を初めて導入した日を今でも鮮明に思い出す。
1億人超を代替
同社はロボ美を冊子に載せる理由を「一人の仲間として迎え入れるため」と説明するが社員の不安を殊更にあおらないための配慮にも映る。
米マッキンゼーは25年までに世界で1億人以上のホワイトカラーの仕事を自動化ソフトが代替すると予測する。
今後、多くの仕事で人から人工知能(AI)やロボットへの代替が加速する。
米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏は「人と同じ量の仕事をするロボットには、人と同じレベルで課税すべきだ」と語りました 。
ロボット税を失業者の支援に回すという発想だ。生産性革命は社会のありようそのものを変えていく。
金融とIT(情報技術)を融合したフィンテック。米大手銀シティグループは「25年までの10年間で欧米の銀行員の3割が職を奪われる」と予測しました。 店舗の閉鎖などで雇用減につながるフィンテックに慎重だった国内銀行もようやく重い腰を上げ始めた。
国内銀にも衝撃
「1万9000人を実数で減らす」。今月13日のみずほフィナンシャルグループ(FG)の決算記者会見で、佐藤康博社長は打ち出した。他のメガバンクは「業務量」の削減にとどめていたのに対し、みずほは実数に踏み込んだ。「そこまでうちは厳しいのか」。社内に動揺が走った。
佐藤社長は「決済や送金など伝統的銀行業務が新しい参加者によって侵食されていく」と危機感を隠さない。新たな競合相手に対抗すべくAIなどの活用を加速する。
ついに世論から、本格的に各社でもAI化の流れが進んでいますね。25年予想の衝撃から各社経営陣はAIをいかに使うかといったカラーバス効果になっているのだと思います。
出典:
2017/11/29 日本経済新聞